「身毒丸」復活@初めての「さい芸」 [theatre]
冷たい雨の降る先週の水曜日。
はるばる行ってまいりました、さいたま芸術劇場。
なんというか、心理的に、すっごく遠かったー。
雨だし、夜だし、道は暗いし、だらだら坂だし。
途中で不安になって、前を歩いている女性に尋ねたら、
同じ方向に帰るというので、一緒に会場まで連れて行ってくれましたv
いや、全然むずかしい道じゃないんですけどね。
人並みはずれた方向音痴なもので・・・ははは。 (^^;
そんなこんなで、たどり着きましたよー、「さい芸」に。
んー、暗い (笑)
建物の右に回りこんで大階段をのぼっていくと、2階のホール入り口が見えてきます。
公演のポスターを見つけて、ようやく安心。(´▽`) ホッ
ちょい早めに着いたので、ぶらぶらと1階へ。
円形広場の真ん中に「ガラスの光庭」(写真上)というのがあって、
周りの壁(写真下)は展示スペースになっているようです。(←あまり見てない)
カフェテリアを見つけて、コーヒーとサンドイッチを購入。
クルミの入ったパンに、卵とレタスをはさんだ簡単なものでしたが、
これがなかなかおいしいんですよーw
壁には、なんとこんなメニューが
「身毒丸特別メニュー」って、いったい・・・。
毒が入ってるのか?!
◆◆◆◆
この日の演目は、寺山修司作・蜷川幸雄演出「『身毒丸』復活」。
11年前、秩父のサッカー少年だった15歳の藤原竜也が、
主役のオーディションでグランプリに選ばれ、
ロンドン公演で鮮烈なデビューを果たしたという、伝説の作品です。
当時の公演も、2002年の「『身毒丸』ファイナル」も観ていないので、
どんな舞台なんだろう? とすごく楽しみでした。
[story]
母を売る店で買い求められた女・撫子(白石加代子)と、
死んだ実母を慕い続ける義理の息子・身毒丸(藤原竜也)。
“家”という呪縛の中で、憎しみあい、愛しあい、
拒絶しあい、求めあう二人の、宿命の出会いと禁断の恋。
(ホリプロ公式ホームページより)
舞台の上は、たぶん昭和初期の東京。
闇の奥から幻のように、畸形・異形の人びとが立ち現われる場面は、
それだけで映画のワンシーンのように幻想的です。
どこかのテーマパークの小ぎれいな“昭和”ではなくて、
怪しい見世物小屋をのぞきこんだような、いかがわしさがプンプン匂う。
買われてきた母親・撫子に惹かれながらも反抗する息子・しんとくは、
死んだ実母にひと目会いたいと、地下世界に飛び込みます。
そこで出会うのは、失ったわが子を求めてさまよう母親たち。
しんとくがついに見つけたと思った母親は、母に扮した撫子でした。
かごめかごめ 籠の中の母は いついつ出やる
夜明けの晩に 身毒丸が笛吹いた
うしろの正面だあれ
家族とは、母親とは、自由とは何だろう。
そんな想いがよぎりながらも、
目の前で展開する物語に引きずり込まれていく感じ。
近親相姦というタブーを扱っていても、ベタッとしたいやらしさがないのは、
藤原竜也の清潔感あってこそでしょう。
女の多面性を演じる白石加代子の存在感も、相変わらず強烈ですv
個人的には、もっと過激にやってほしいなぁと思うところもあったけど、
これは25歳の竜也くんに合わせた抑え目の演出なのかもしれない。
しんとくが少年ではなく青年として撫子と向き合ったら、
きっと全然違う物語になってしまうから。
ああ、15歳のときのも観たかったー!
終演のあと、何回目かのカーテンコールはスタンディングオベーション。
もう一度観てみたいと思いました――今度はぜひ、小さい劇場で。
◆◆◆◆
[cast]
身毒丸:藤原竜也
撫子:白石加代子
父親:品川徹
小間使い:蘭妖子
仮面売り:石井愃一
他
[staff]
作:寺山修司/岸田理生
演出:蜷川幸雄
作曲:宮川彬良
他
[data]
日程:2008年3月7日(金)~4月10日(木)
会場:彩の国さいたま芸術劇場 大ホール
上演時間:約1時間40分(休憩なし)
公演概要 http://www.saf.or.jp/p_calendar/geijyutu/2008/p0307.html (劇場HP)
http://hori.e-get.jp/99.html (ホリプロHP)
パンフレットは、赤い表紙&青いバッグの組み合わせと、
青い表紙&赤いバッグの組み合わせの2種類あり。
私はご覧のとおり、赤いバッグのほうを。
ちなみに、赤も青も中身は一緒ですv
はるばる行ってまいりました、さいたま芸術劇場。
なんというか、心理的に、すっごく遠かったー。
雨だし、夜だし、道は暗いし、だらだら坂だし。
途中で不安になって、前を歩いている女性に尋ねたら、
同じ方向に帰るというので、一緒に会場まで連れて行ってくれましたv
いや、全然むずかしい道じゃないんですけどね。
人並みはずれた方向音痴なもので・・・ははは。 (^^;
そんなこんなで、たどり着きましたよー、「さい芸」に。
んー、暗い (笑)
建物の右に回りこんで大階段をのぼっていくと、2階のホール入り口が見えてきます。
公演のポスターを見つけて、ようやく安心。(´▽`) ホッ
ちょい早めに着いたので、ぶらぶらと1階へ。
円形広場の真ん中に「ガラスの光庭」(写真上)というのがあって、
周りの壁(写真下)は展示スペースになっているようです。(←あまり見てない)
カフェテリアを見つけて、コーヒーとサンドイッチを購入。
クルミの入ったパンに、卵とレタスをはさんだ簡単なものでしたが、
これがなかなかおいしいんですよーw
壁には、なんとこんなメニューが
「身毒丸特別メニュー」って、いったい・・・。
毒が入ってるのか?!
◆◆◆◆
この日の演目は、寺山修司作・蜷川幸雄演出「『身毒丸』復活」。
11年前、秩父のサッカー少年だった15歳の藤原竜也が、
主役のオーディションでグランプリに選ばれ、
ロンドン公演で鮮烈なデビューを果たしたという、伝説の作品です。
当時の公演も、2002年の「『身毒丸』ファイナル」も観ていないので、
どんな舞台なんだろう? とすごく楽しみでした。
[story]
母を売る店で買い求められた女・撫子(白石加代子)と、
死んだ実母を慕い続ける義理の息子・身毒丸(藤原竜也)。
“家”という呪縛の中で、憎しみあい、愛しあい、
拒絶しあい、求めあう二人の、宿命の出会いと禁断の恋。
(ホリプロ公式ホームページより)
舞台の上は、たぶん昭和初期の東京。
闇の奥から幻のように、畸形・異形の人びとが立ち現われる場面は、
それだけで映画のワンシーンのように幻想的です。
どこかのテーマパークの小ぎれいな“昭和”ではなくて、
怪しい見世物小屋をのぞきこんだような、いかがわしさがプンプン匂う。
買われてきた母親・撫子に惹かれながらも反抗する息子・しんとくは、
死んだ実母にひと目会いたいと、地下世界に飛び込みます。
そこで出会うのは、失ったわが子を求めてさまよう母親たち。
しんとくがついに見つけたと思った母親は、母に扮した撫子でした。
かごめかごめ 籠の中の母は いついつ出やる
夜明けの晩に 身毒丸が笛吹いた
うしろの正面だあれ
家族とは、母親とは、自由とは何だろう。
そんな想いがよぎりながらも、
目の前で展開する物語に引きずり込まれていく感じ。
近親相姦というタブーを扱っていても、ベタッとしたいやらしさがないのは、
藤原竜也の清潔感あってこそでしょう。
女の多面性を演じる白石加代子の存在感も、相変わらず強烈ですv
個人的には、もっと過激にやってほしいなぁと思うところもあったけど、
これは25歳の竜也くんに合わせた抑え目の演出なのかもしれない。
しんとくが少年ではなく青年として撫子と向き合ったら、
きっと全然違う物語になってしまうから。
ああ、15歳のときのも観たかったー!
終演のあと、何回目かのカーテンコールはスタンディングオベーション。
もう一度観てみたいと思いました――今度はぜひ、小さい劇場で。
◆◆◆◆
[cast]
身毒丸:藤原竜也
撫子:白石加代子
父親:品川徹
小間使い:蘭妖子
仮面売り:石井愃一
他
[staff]
作:寺山修司/岸田理生
演出:蜷川幸雄
作曲:宮川彬良
他
[data]
日程:2008年3月7日(金)~4月10日(木)
会場:彩の国さいたま芸術劇場 大ホール
上演時間:約1時間40分(休憩なし)
公演概要 http://www.saf.or.jp/p_calendar/geijyutu/2008/p0307.html (劇場HP)
http://hori.e-get.jp/99.html (ホリプロHP)
パンフレットは、赤い表紙&青いバッグの組み合わせと、
青い表紙&赤いバッグの組み合わせの2種類あり。
私はご覧のとおり、赤いバッグのほうを。
ちなみに、赤も青も中身は一緒ですv
2008-03-24 01:29
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コメント(21)
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暗い夜道で、しかも知らないところは怖いですよね。
親切な方にあえてよかったですね♪
by took (2008-03-24 06:29)
夜の「さい芸」はいまだ経験しておりません。
昼間でも充分尻込みしております。
これまで止むを得ず?こちらに出かけた芝居が、『ペリクリーズ』と『近代能楽集』。
いずれも蜷川作品で、マチネ公演でした。
他に観てもいいかな、と思う作品もこの劇場と知ると、ことごとくスルーしております。
だって、遠いんだもの。(駅からもね)
『身毒丸』、私も4月に観ます。
早めに出かけて、今度は特別メニューを食べようかな。
「さい芸」の毒?を消すためにも。。。
by 柴犬陸 (2008-03-24 08:11)
「身毒丸特別メニュー」スゴイっす!
メニューを見ると普通で残念(笑)
そいえば、映画館で「ライラの冒険メニュー」げあったけど、普通のツナサンドでした。
by たかち (2008-03-24 13:31)
◇tookさん◇
コンビニぐらいしかお店がない寂しい道だったので、
地元の親切な方に出会えてほんとに助かりました~♪
by チヨロギ (2008-03-24 23:38)
◇柴犬陸さん◇
夜だと駅前も暗くて、どっちへ歩けばいいのかさえわかりませんでした。
それで、まず駅の窓口のお兄さんに道を訊いたんです。
それでもまだ確信が持てず、通りがかりの女性にお世話になったのですが、
たどり着いてみれば、えらく簡単な道だったんですよね~ ^^;
おかげで帰り道は半分の距離に感じました(笑)
柴犬陸さんがご覧になった2作品、いいですね~!
はるばる「さい芸」に行くだけの価値はありそうですv
それにしてもこの劇場、声が通りにくそうなのが気になりました。
>「さい芸」の毒?を消すためにも。。。
なるほど、「毒をもって毒を制す」作戦ですね!
むむむ、「サラダちらし」にそんな威力があるのか?(笑)
by チヨロギ (2008-03-24 23:39)
◇たかちさん◇
勢い込んで新メニューを考えたはいいけど、
ちょっと腰砕けな感じですよね(笑)
しかし普通のツナサンドってのも、いかがなものかー (; ̄ー ̄A
by チヨロギ (2008-03-24 23:40)
◇xml_xslさん、nice!ありがとうございます。
by チヨロギ (2008-03-24 23:40)
この劇,29日夜公演のチケットを取ったのですけど,
東北に住む身としては,取ってはみたものの,
行こうかどうか悩んでいます^^;
藤原君も白石さんもぜひとも見てみたいんですが,
日帰りできるのか?という大きな問題が^^;
でも面白そうですね。
やっぱり行こうかしら~…?
by み〜ちゃん (2008-03-25 22:15)
◇み~ちゃんさん◇
29日は18時始まりですし、上演時間がかなり短いので、
もし東北新幹線の沿線にお住まいでしたら、
大宮経由で日帰りは可能だと思いますよ~♪
観終わったあとにもいろんなシーンがふと蘇ってくるような、
とても幻想的な作品です。
せっかくチケットをおとりになったのですから、
ぜひぜひご覧くださいませ(^^)v
by チヨロギ (2008-03-26 00:30)
さいたま芸術劇場は、与野本町ですかぁ。それは迷いそう・・・(笑)。
また観たいと思うくらい、素晴らしかったのですね~☆ (*^-^*)
埼玉でしたら東京よりは近いのですが、仙台以北の私は日帰りは無理なので、二日連休が必要ですね~。
今年は、演劇も絡めての東京遠征を、ぜひ実現したいと思います♪
by sara (2008-03-26 01:43)
◇saraさん◇
私は与野本町という駅があることすら知りませんでした(笑)
埼京線って、なかなかなじみがなくて・・・^^;
「身毒丸」は、もっと小さい劇場で観てみたいんですよね~。
でももちろん、今回も観てよかったと思っておりますv
saraさんのお住まいからだと、日帰りは厳しいのですね。
東京遠征、ぜひ実現させてください!
今度こそ、お会いするチャンスがありますように~♪
by チヨロギ (2008-03-27 01:09)
◇mizuiroさん、nice!ありがとうございます♪
by チヨロギ (2008-03-27 01:11)
【身毒丸】はまだ1度も見たことがないのですが
先月、あるお仕事の現場で藤原竜也くんと御一緒しました。
子役、子役と思っていたら
ずいぶん背が高くてびっくりしました。
立派な大人の役者さんだと再確認したところです。
by leaf (2008-03-27 11:31)
またまたいいですね
私も小さな劇場で・・・見たいです^^
by mizuiro (2008-03-28 00:41)
◇leafさん◇
実物もやっぱりそうでしたか~(@_@)
竜也くんはあの童顔ですから、いつまでも10代のようなイメージですが、
舞台でほかの役者さんたちと一列に並んだのを見たときに、
「けっこう背が高いんだ~!」とびっくりしたんです。
ほんと、立派な「大人」の役者さんなんですよね ^^
by チヨロギ (2008-03-28 03:10)
◇mizuiroさん◇
おもしろかったですv
でも小さい劇場のほうが、一体感があっていいですよね ^^
by チヨロギ (2008-03-28 03:18)
与野本町って、千葉県民には馴染みの薄い埼京線ですよね。
『身毒丸』、さいたまというだけで、気持ちが引けてしまいました。見たかったけど・・・
来春、F原×O栗×N川×I上&A新聞社の最強コラボ新作がありま~す(^^♪
今からワクワク、楽しみ♪
でも、どこでやるんだろう・・・「さい芸」かなぁ(´・ω・`)
by 柴壱 (2008-04-06 02:47)
◇Kimballさん、nice!ありがとうございます ^^
by チヨロギ (2008-04-06 12:46)
◇柴壱さん◇
そうなんです、埼京線ってどうも苦手なんですよね~。
ただ、さい芸では観てみたいお芝居がよくかかるので、
もう少し近かったらいいのにと常々思っておりました。
実際行ってみたら、思ったほど遠くはなかったのですが、
あの寂しい場所にまた行くかどうかは微妙なところです(^^;
ところで! 新作情報ありがとうございますO(≧▽≦)O♪
そのメンバーなら観に行きますよ~、たとえ「さい芸」でも!
・・・チケットが取れればの話ですが。
by チヨロギ (2008-04-06 12:56)
うぁぁぁぁ濃い~~濃い内容だぁぁぁ!!(笑)
い、いや濃いという表現はお芝居に対してかなりド素人ぶりを暴露してしまってますが・・(笑)
確かに埼京線は・・・あ、でも新木場から臨海線でつながってますか?
私も7月はシカオちゃん出るCamp、西武ドーム・・
マリンスタジアムでやって欲しいです~~(笑)
by shikayu (2008-04-28 20:42)
◇shikayuさん◇
いやいや、ズバリ濃い~ぃ内容ですよー!(笑)
私もド素人&ミーハーですから、通の方々とは見方がズレちゃってるかも;
埼京線のことは訊かないでください・・・むずかしすぎる!(゚O゚;
西武ドームというと、所沢でしたっけ?
なんだか地の果てのようなイメージが・・・。
あっ、所沢住民のみなさん、すみません! すみません!(滝汗)
by チヨロギ (2008-04-29 02:18)