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夜の、ミステリー [TV, event, etc.]

たしか中学生のころ、夜10時ごろに放送されていたラジオドラマシリーズ、
「夜のミステリー」。
短編のミステリーを何夜かに分けて放送する連続ドラマで、
たぶん10分か15分ぐらいの短い番組だったと思うが、いまでもあの
夜の、ミステリー……」という男性のナレーションは耳に残っている。
役者さんたちの声&効果音だけでイメージはむくむくと広がり、
すごく怖かった、そして面白かった!

はっきり記憶にある作品は、短編の名手、ウィリアム・アイリッシュの
「消えた花嫁」。
ある男性が新婚旅行中、忽然と花嫁が消えてしまい、その行方を探すという話だが、
確かに彼女と会ったはずの誰もが「そんな人は知らない」としらばっくれる。
あの「誰にも助けてもらえない」という焦りと絶望感。深まる謎。
じつによくできたミステリードラマだった。

これですっかりアイリッシュのとりこになり、創元推理文庫と
ハヤカワ・ミステリ文庫が一挙に本棚を占拠することに。
学校のクラスにも愛読者が何人もいて、持っている文庫を交換したり、
お気に入りを回し読みしたりしたこともあったっけ。

回し読みといえば。
高校生になると小説よりもマンガの貸し借りが多くなり(なぜだ?)、
いつも何かしらのマンガが教室を回覧板みたいに回っていたのだが、
友人のS子は、わたしが回した岩館真理子の『春がこっそり』に没入するあまり、
授業中だというのに読みながらぽろぽろ泣いていた。
先生も寛大なんだか鈍感なんだか……。
まぁ、のどかな高校生活ではありました。


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コメント 5

ゆーじあむ

チヨロギさん、コメントありがとうございました。
アイリッシュ=ウールリッチの作品は、時々無性に読みたくなる時期がありますね。
あの濃密な世界がたまりません。
by ゆーじあむ (2005-07-02 05:28) 

そーすけ

あ、なんか覚えてます。
そうそう「夜のミステリー・・・」ってナレーションが雰囲気たっぷりに入るやつね。
内容は残念ながらよく覚えてないけど、そのナレーションが印象的だった。

あーやっとブログが復旧した。
でもなんか時折エラーでてるなー・・・。
by そーすけ (2005-07-02 08:33) 

チヨロギ

>Yuseumさん、こんばんは。nice!&コメントありがとうございます。
時々無性に読みたくなる、ほんとにそう思います。ぐいぐい引き込まれて、あれこれ余計なことを考えるヒマもなくストーリーに集中させてくれる。そこが気持ちいいんですよね。

>そーすけさん、こんばんは。あ、覚えてますか? おっしゃるとおり、内容以上にあのナレーションがインパクトありましたよねぇ。いまではBGM代わりにしかラジオを聴かないわたしですが、当時は「ラジオにかじりついて聴く」みたいな聴き方をしたものです。
ブログも復旧して何より。しかしメンテして一体何が改善したんだか、さっぱりわからないんですけどー??
by チヨロギ (2005-07-02 22:33) 

茅ヶ崎住人R

もう、びっくりしました。
「あの」夜のミステリィ・・・ですよね。
懐かしい。たしか、TBSラジオの
「一慶・美雄の夜は友だち」の中でやってましたよ。
インパクトのあるナレーションでしたよね。
怖かった。(けれど聴いてました。)
by 茅ヶ崎住人R (2005-07-10 22:10) 

チヨロギ

茅ヶ崎住人Rさん、はじめまして。
そうです、それです! あー、おかげでスッキリしました。
あの短い時間に凝縮されたサスペンスは、ラジオならではのものでしたよね。
もういっぺん、聴いてみたいです。
by チヨロギ (2005-07-10 23:57) 

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