「のまネコ」を逆襲する「のまタコ」の痛快(10月1日追記) [デジタル的]
昨日のYahoo!ニュースで初めて「のまネコ」問題というのを知りました。
ヒット中のCD「恋のマイアヒ」のムービーに出てくる「のまネコ」 が、アスキーアートのネコキャラクター「モナー」にそっくりなうえ、CD発売元のエイベックスが「のまネコ」を商標登録出願してキャラクターグッズ販売まで始めたことから、2ちゃんねるを中心に大ブーイングが起きていた・・・らしい。
こういう事情に疎くて、ネットでよく見かけるあのネコに「モナー」という名前がついていたことすら知らなかったんですけど、2ちゃんねるの管理人・西村博之氏が9月24日付でエイベックスサイドに送った「公開質問状」というのが痛快です。
まず、9月8日付でエイベックスネットワークスが「のまネコ」ショッピングサイトに出した、グッズ販売の正当性を主張するコメントが批判の的に。その後エイベックス・グループ・ホールディングスは、9月23日付でちょっと言い訳がましいコメント(こちらはその後削除されました)を載せています。
それに対し西村氏は、エイベックスの論理を逆手にとり、同社所属アーティスト・浜崎あゆみのロゴそっくりの「のまタコ」の商標登録・グッズ展開を宣言する質問状(こちら)をエイベックスサイドに送りつけたのです。
今回出願した商標につきましては、あくまでもグッズとして展開されるキャラクターの「のまネコ」のみであり、当然のことではありますが、わたしたちが、モナーの利用に対して権利を主張することは一切ありませんし、他のアスキーアート(例:しぃ、モララーなど)に対しても同様です。(エイベックス・グループ・ホールディングスのコメントより)
今回出願する商標につきましては、あくまでもグッズとして展開されるキャラクターの「のまタコ」のみであり、当然のことではありますが、わたしたちが、「浜崎あゆみロゴ」の利用に対して権利を主張することは一切ありません。(西村氏質問状より)
エイベックスといえば、「違法コピーの撲滅・アーティストの著作権保護」を目的に、あの悪評高きCCCD(コピーコントロールCD)を先頭切って導入したレコード会社です。CD売上げがダウンした理由を(音楽ソフトの質の問題は脇に置いて)違法コピーひとつに結びつけ、パソコンで聞くことの困難な、かつCDプレーヤーを傷める恐れがあるニセ音楽CDを堂々と販売してきました。
しかしiPodをはじめとするHDDミュージックプレーヤーの急速な普及という時流には逆らえず、約1年前に「CCCDの今後の採用を弾力化する」と軌道修正しています。
こういう経緯から、わたくしエイベックスにはかなり反感を持っておりましたので、同社の著作権ビジネスに痛烈な皮肉を浴びせる今回の西村氏の質問状には、拍手を贈りたい気分です。ブラボー。
氏は質問状の回答期限を1週間としているようですが、はたしてエイベックスはどう出ることやら。
**追記**
エイベックスは9月30日付で、「のまネコ」FlashムービーのCD収録を中止すると発表。
商標登録の出願も取り下げることになりました(内容はこちら)。
「今後はもうつけないことにしようと思います」といった回りくどい表現が多少気になりますが、とにかくこれで騒動を終わりにしたいという決意がうかがえます。あまり長引くと株価にも影響するでしょうし、そうなればグッズの儲けなんて吹っ飛んでしまうわけですから。
しかし、エイベックス社員への殺人予告が2ちゃんねるに書かれたというのは最低ですね。
これではせっかくの西村氏の皮肉とユーモアがぶち壊しだもの。
プロモ、見ました!
そっくり!ってゆーか、そのものじゃないですか!
by たかち (2005-09-30 18:37)
まんまでしょう?
それだけならまだしも、グッズの商標登録までしちゃおうなんて、
まるで中国での「クレヨンしんちゃん」海賊版騒動みたいですよねぇ。
by チヨロギ (2005-10-01 00:22)