伊豆プチ旅行・ミュージアム＆etc.の巻

伊豆高原といえばミュージアム。
と言っていいぐらい、城ヶ崎海岸から伊豆高原の一帯には小さな美術館・博物館がいっぱいあります。

テディ好きにはたまらない（お土産でお財布もたまらない）「伊豆テディベア・ミュージアム」、ガレやラリックのガラス作品に見とれてしまう「伊豆ガラスと工芸美術館」、生き生きしたおばあさん人形たちが語りかけてきそうな「人形の美術館それいゆ」など、小規模ながら内容はなかなか充実しています。
入館料は平均して1,000～800円ぐらいでしょうか。
興味がない人にとっては「高っ！」とひいてしまう金額ですが、好きな人ならお釣りがくる感じ。もちろん、このエリアだけで30館以上も散在しているといいますから、中にはハズレもあるでしょうけれど。

車で走っている途中、あちこちで目についたのが「怪しい少年少女博物館」という看板。
たまたまその博物館の前を通ったら、たたずまいからして怪しいのですよ。
入り口に立っているルーシー（スヌーピーのマンガに出てくる女の子です）のニセモノみたいな人形も、明らかに何かの使いまわしという感じで、いかがわしさがぷんぷん匂います。
家に帰ってから検索してみたら（→こちら）、想像していたのと違う意味で怪しかった（やっぱり怪しいのか！）。
怖そ～～。行かなくてよかった……。

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今回は時間もあまりないので、美術館は1つだけ行くことにしました。
それがここ、「アンティーク・ジュエリー・ミュージアム」です。

 

19世紀ビクトリア王朝時代、日本で言えば幕末・維新の頃に、ヨーロッパの貴族やブルジョワのお抱え宝飾師が手がけた精巧なジュエリーがコレクションされています。

入館料（900円）を払うと、まず入り口でルーペの貸し出し。
展示品を見ていくとわかるのですが、細工があまりに細かくて、肉眼ではよく見えないのです。
たとえばガラスのモザイクのペンダントヘッドは、色をつけたガラスを細かくカットしてはめ込み、風景画などを描いたもの。
これがルーペで見てようやく判別できるほどの細かさ！
ほかにも繊細で華麗なジュエリーが多数陳列されていて、細工をルーペでのぞくたびに、あまりの精密さに気が遠くなりそうでした。

展示室は19世紀初期から20世紀までの作品が年代順に並んでいて、ジュエリーの歴史もお勉強できます。
この時は夕方で人が少なかったこともあって、館長さんがほぼつきっきりで懇切丁寧に説明してくださったので、なんとなく眺めるより何十倍も楽しむことができました。
ご自身がジュエリーデザイナーという館長さんは、穏やかな物腰の中にジュエリーへの静かな情熱が感じられて、とてもすてきな方でした。

こうしたジュエリーが稀少なのは、昔の精巧な技術が途絶えたというよりも、1つのジュエリーを作るために何年も費やせるような恵まれた環境がなくなったから。
ビクトリア朝の宝飾師には、黙ってお金を出してくれる貴族というパトロンがいたからこそ、これだけ贅を凝らした作品が生み出されたわけです。
見返りを要求する現代の「スポンサー」とは大違い。芸術家にとって、幸せな時代だったのかもしれません。

1階には「ドレスアップ写真室」というのもあって、ビクトリア王朝の貴婦人に化けて（？）写真撮影することができます。
かなり強く勧められたのですが、辞退させていただきました。いろんな意味でキツイでしょう、それは（苦笑）。

 

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夜は城ヶ崎海岸のコテージに宿泊。翌朝は近くの遊歩道から、「いがいが根」という岸壁まで散歩してきました。

 

ちらっと写っているのが伊豆大島（のはず）です。
お天気もよく、とても気持ちのいい眺めでした。

チェックアウトして伊豆高原駅から電車に乗り、昼食をとるために伊東駅に途中下車。
食後のコーヒーは、いつもここに決めています。

 

珈琲屋茜。
外観も内装もアンティークな雰囲気で、店内には古い家具や調度品が多く、とても落ち着ける喫茶店です。もちろんコーヒーもおいしい。

メニューの値段にはすべて5円の端数がついていて、五円玉にリボンを結んだかわいいお釣りをくれます。

 

「またご縁（五円）がありますように」

（伊豆プチ旅行・「雛のつるし飾りまつり」の巻はこちら。→http://blog.so-net.ne.jp/chiyorogi/2006-02-02）

コメント 12

はじめまして。伊豆はいいですよね。私も好きです。一昨年あの「怪しい少年少女博物館」に行きましたよ。怪しさ満点。あんなところは他にはなかなかないです。いかがわしさがなかなかよかったです。ただちょっと高いのではとも思いましたが。どうもおじゃましました。
by tamo11 (2006-02-12 05:55) 

「怪しい少年少女博物館」怪しすぎる！！
絶対、おいらは入れない。だって恐いいんだもん！！チャッキーみたいだよ～～～（号泣）　　　　　　　
伊豆には一回しか行った事がないので、「怪しい少年少女博物館」以外をゆっくりのんびり見て歩きたいですね～♪
by たかち (2006-02-12 12:23) 

＞tamo11さん、はじめまして。ご訪問ありがとうございます。
伊豆は気候もよく食べ物もおいしくて、いいところですよね。
「怪しい少年少女博物館」も行かれたんですね。すごい！
ホームページには、「ここに一人で入るのはスタッフもイヤ」
なんて書いてあったんですよ・・・？
でも、実際に入ってみた方の感想が聞けてうれしかったです。
ありがとうございました！
by チヨロギ (2006-02-12 18:20) 

＞たかちさん、わたしも無理～～。チャッキーも並んでるかもよ？
ギャー！！（バッタリ）
いやはや、それだけ伊豆の見どころはバラエティに富んでいるということでしょう。ただ遊歩道を歩くだけでも気持ちいいんですよ～。
これに懲りずに（？）、ぜひゆっくりと行ってみてくださいまし。
by チヨロギ (2006-02-12 18:28) 

「アンティーク・ジュエリー・ミュージアム」ですか～、是非行ってみたい！
ドレスもなかなか着られない「ヴィクトリアン調」、今年の流行ですね☆ (^-^)
うーん、上の写真の右から二番目のシックなドレス、着てみたいかも･･･♪
昔は、ジュエリーショップに勤務していた私。マイ・ルーペ(笑)持参で行きたい。
良い情報をありがとうございます！ とっても興味ある話題でした。!(^^)!
ナイスを10回押したい位です(笑)。チヨロギさんのドレス姿も見たかったです☆
by (2006-02-13 01:29) 

カフェがとってもステキ。
旅の途中で、ひと息入れたくなるお店ですね～。
「珈琲屋茜」さんね。憶えておこうっと。
いつになるかわからないけど、伊豆高原に行った時には、ぜひ立ち寄るために。
by 柴壱 (2006-02-13 18:31) 

＞saraさん、マイ・ルーペですか！　美術館の人、びっくりするだろうな（笑）
ジュエリー音痴なのでうまく説明できないんですが、
とにかく細工が精密で凄いんです。ため息をつきっぱなしでした。
saraさんにもぜひプロの眼でご覧になってみてほしいです。
ドレスも点数は少ないですが当時のものが展示されています。
え、ドレス姿ですか？！　そんなオソロシイもの載せたら、
誰もここに遊びに来てくれなくなってしまいます・・・(-_-;)
by チヨロギ (2006-02-14 00:16) 

＞柴壱さん、大好きな茜さんを気に入っていただけてうれしいです。
伊東駅から歩いて6～7分、キネマ通りというアーケードの途中から
左の脇道に入ったところです。ご参考までに。
深煎りの「あかねブレンド」がおすすめです！
けっして苦すぎず、深みのある味わいなんですよ～。
by チヨロギ (2006-02-14 00:19) 

改めて伊豆を満喫してみたいと思うばかりですよ。
へぇ～こんなとこがあるんだ～と関心です。
是非参考にさせて下さいね♪
by 鎚鋸 (2006-02-21 18:54) 

鎚鋸さん、少しでも参考になれば幸いでございます♪
「アンティーク・ジュエリー・ミュージアム」のドレスアップ写真室には、男性用のアンティーク風衣装もあるんですよ～。旅の記念にチャレンジしてみてはいかがでしょう？
それとも「怪しい少年少女」、行ってみます？（笑）
by チヨロギ (2006-02-21 23:16) 

城ケ崎海岸。。。寒かったなぁ。
そして珈琲屋茜。。。コーヒーおいしかった。
ホントに懐かしい～、です。
伊東は健保の保養所があったところで、何度か訪ねました。
有名な干物屋さんもありますよね。
いろいろと思い出しました。
by 柴犬陸 (2006-02-22 14:21) 

柴犬陸さん、伊東をよくご存知だったんですね。
茜のコーヒーはおいしいですよね～。
そうでした、伊東といえばアジの干物！
街の中心から少しはずれたほうに、おいしい干物屋さんがありました。
店の名前は忘れてしまったけど・・・。
今度行ったら、お土産にぜひ買ってこようと思います♪
by チヨロギ (2006-02-23 02:01)