ポンペイの輝き＠渋谷Bunkamura ザ・ミュージアム

渋谷Bunkamura ザ・ミュージアムで開催中の「ポンペイの輝き」展を観てきました。

「ポンペイ展」と名のつく展覧会には、6年ぐらい前にも行ったことがあります。
このときの会場は東京・品川のインターシティ。
展示方法がとてもユニークで、まるで映画のセットみたいに、古代のポンペイの石造りの街並みがリアルに再現されていたんです。
大きなかまどのあるパン屋があったり、居酒屋があったり、まるで2000年の昔にタイムスリップしたような感じ。
テーマパーク気分で楽しめて、なかなか見ごたえのある展覧会でした。

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イタリアのナポリ近郊にあったポンペイは、西暦79年のヴェスヴィオ火山の大噴火で火山灰に埋もれ、壊滅した都市として知られています。

　　

　ポンペイの遺跡。写真下はパン屋の跡

ポンペイには実際にも訪れて感銘を受けたのですが、強烈な印象が残っているのは、子どものころにテレビで観た『ポンペイ最後の日』という映画。
何回もリメイクされているようなので、観たのが何年版なのか、誰が出ていたのか、そもそもどんなストーリーだったのかもよく覚えていないんですけど、逃げまどう人々の上に火山灰が容赦なく降りそそぐシーンが、とにかく怖かった。

今回の「ポンペイの輝き」展は、そんな映画のシーンがよみがえるような、ストーリー性豊かな展示方法に強く興味を引かれました。
出土品を種類別に分けるのではなくて、発掘された場所ごとに展示スペースを区切り、そこで出土したものをまとめて展示するという形式なんですね。
たとえば「メナンドロスの家」というコーナーでは、スプーンなどの食器やテーブル、寝椅子、エメラルドの指輪、そして大理石のアポロ像などもあって、この家に住んでいた人々の暮らしぶりがイメージしやすい仕掛けになっています。

また、亡くなった人々の遺体の型取りや、彼らとともに発掘された品々は、その人が何に価値を置いて生きていたか、そして最後の瞬間に何（あるいは誰）を守ろうとしたかを物語ります。
船で脱出しようとして、船倉庫の中で絶命した多くの人々の中には、メスや針などの医療器具一式を抱えた外科医師の姿が。
かと思えば、劇場の柱廊では剣闘士の兜や剣などと一緒に美しい指輪が展示されていて、貴婦人とその愛人の剣闘士が、おそらく最後の時をここで迎えたことがわかるのです。

個々の展示品も、すばらしいものでした。
エメラルドや真珠、真っ赤な柘榴（ざくろ）石をあしらった指輪や首飾りも美しいし、ヘビの形をした腕輪や、魔除けにゴルゴネイオンの首を描いたモザイク画は、いま見てもユニークなデザイン。
お酒を飲んでるお客さんたちを描いた居酒屋の壁画も、四コママンガ風のストーリー仕立てで楽しませてくれます。

それと、今回初めて「音声ガイド」というのを500円で借りました。
展示番号に合わせて小型の機械のボタンを押すと、ヘッドフォンから女性の声で解説が流れてくるというもの。
ぼーっと見てまわるよりずっとおもしろくて、鑑賞の手助けになります。
世界史に詳しくない自分にとっては解説文を読む手間も省けるし（笑）、借りて大正解でした。

最後にグッズコーナーに寄って、B5判のクリアファイルを買いました。
この大きさのがちょうどほしかったので。
絵は「タンバリンをたたくアモリーノ」。壁画に描かれたキューピッドです。

笑っちゃうところでは、ポンペイ柄の金太郎飴なんていうのも売っていました。
買いませんでしたけどね^_^;

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「ポンペイの輝き」展は、6月25日（日）まで。
その後は以下の日程で全国を巡回します。

• ［仙台］仙台市博物館　2006年7月14日(金)～9月3日(日)
• ［福岡］福岡市美術館　2006年9月15日(金)～11月5日(日)
• ［大阪］サントリーミュージアム［天保山］　2006年11月18日(土)～2007年1月21日(日)

「ポンペイの輝き」公式サイト → http://www.asahi.com/pompei/
「Bunkamura ザ・ミュージアム」 → http://www.bunkamura.co.jp/museum/event/pompei/index.html

コメント 14

ボンベイ（古代ローマ）ですか～☆(^-^) なかなか渋いですね。
ちょっと、映画「アレキサンダー」を思い出すような景色ですね～♪
私は、一年半前に「フィレンツェ展」を東京の上野に見に行ったのですが、やはりお土産にはクリアファイルを購入しました。同じだったので、受けました！ (^-^) 音声ガイドは便利ですね。
仙台にもやって来るみたいですね。これは、行ってみたい気がします☆
by (2006-05-28 14:29) 

saraさんもクリアファイル！（笑）
もともとミュージアムグッズはそれほど買わないんですが、今回はちょうどほしかった大きさだったので、買ってしまいました。でも全体にグッズの企画力はイマイチだったかな。
夏にはそちらで巡回展がありますので、機会がありましたらどうぞ～♪
by チヨロギ (2006-05-28 16:32) 

ポンペイでのお話。
中学生の頃、歴史の先生が熱く語ってくれました。
お好きだったのでしょうね。
私も歴史には興味があったので、一生懸命耳を傾けました。
なので、火山により消えた街並み、時間が止まってしまった人々を思い浮かべ、あれこれ想像した娘の頃を思い出しました。
上野辺りだったら観に行ったかも。
サイトを眺めて行った気分になりました。
ご紹介、どうもありがとうございます。(*⌒_⌒*)
by うみのつばめ (2006-05-28 18:08) 

ポンペイの特番みたいのを以前テレビでみましたが、たった一晩ですべて無くなってしまうって想像を絶します。
チョロギさんの観た映画を探して観てみよう！
by たかち (2006-05-28 18:48) 

＞うみのつばめさん　
いまでも覚えているくらい、印象に残る授業だったんですね。いい先生だ～！
歴史って、暗記しようと思うとなかなか頭に入ってこないけど、お話を聞きながら歴史に思いを馳せるのは楽しいものです。
それに、火山の多い日本に住んでいるから、なおさらポンペイの話はリアルに感じられるんですよね。
とりとめもなく書いてしまいましたが、当時を偲ぶきっかけになれたなら、うれしいです(^.^)
by チヨロギ (2006-05-29 00:48) 

＞たかちさん　
それってもしかして、クボジュンをリポーターに起用したTBSの特番では？
その番組で紹介されていたエピソードが、今回の展示にけっこう関わりがあるんです。あれを観ていたおかげで、2倍楽しめた感じです♪
映画の『ポンペイ最後の日』、調べたら5、6本あるらしいんですよ。でもどれだかわかんない・・・。
by チヨロギ (2006-05-29 00:49) 

火山灰って実に厄介な代物なんだそうですね。
人間が吸い込んで肺にいれてしまうと、水分をすって固まってしまうのだ
そうです！そう、セメントとおなじそうなんだそうで。
去年ＮＨＫ　Ｈｉ－Ｖｉｓｉｏｎでやっていた、「スーパーボルケーノ」だか
なんだかの、米国イエローストーンで巨大噴火がおきたらどうなる？
みたいなドラマでやっていました。ご覧になっていたかもしれませんが。
http://www.nhk-ep.com/view/11393.html
by Kimball (2006-05-29 22:28) 

Kimballさん　
セメントと同じ・・・怖いですねー。
ポンペイの人々の多くは、まさにその大量の火山灰と有毒ガスで窒息して亡くなったようです。
でもハイビジョンの「スーパーボルケーノ」は、残念ながら見ていません。
リンク先のページに飛んでみたら、関連商品の「激闘　カブト×クワガタ」なんていうDVDが気になってしまいました。おもしろそう・・・。
あっ、関係ない話で申し訳ありません！
by チヨロギ (2006-05-30 00:28) 

昨日はありがとうございましたぁ
こちらに何度も伺っていたのですが　じっくり読めなくて　やっと今
読みました
クリアファイル　素敵です～　仙台の時　時間がとれたら　行きたいです～
by kakora (2006-05-30 21:49) 

kakoraさん、こちらこそお気遣いいただきまして、すみません。
お忙しいなか、記事をお読みくださってありがとうございます。
クリアファイルはA4のもあるんですよ。何の絵か忘れてしまいましたが・・・。
タイミングが合いましたら、ぜひお運びくださいませ～(^・^)
by チヨロギ (2006-05-30 22:57) 

チヨロギさん　
実は今朝ちょっとまた６００！変えました
宜しかったら　お立ち寄りくださいませ　（＾－＾）　
by kakora (2006-05-31 19:30) 

kakoraさん、さらにバージョンアップしてくださったのですね！
またまたいただきにまいりまーす。
前の作品も、もらいっぱなしですが。
わーい、ラッキー♪
by チヨロギ (2006-05-31 21:12) 

いま手帳を見たら、6月27日にコクーンで観劇予定です。
でも、6月25日までの開催ですね。
Bunkamuraは馴染みがあるので、行ってみようかな。
チヨロギさんの記事に触発されました。
by 柴犬陸 (2006-06-02 11:11) 

柴犬陸さん、やはりKERAさんのお芝居にいらっしゃるんですね。吾郎ちゃんも出てるんですよね！　いいなぁ～。インターネットで買えないのでパスしてしまったんですけど・・・(;_;)。レビューを心待ちにしております。
話が飛びましたが、Bunkamuraと言えば陸さん！　なので、よろしかったらひぜひお運びくださいませ。
by チヨロギ (2006-06-03 02:04)