音痴考 [music]
溜まってしまったカタログ類を資源ゴミに出そうと片づけていたら、
まだ封も開けていないVISAカードの情報誌『VISA』が出てきました。
たぶん何週間も前に届いていたと思うんですけど、通販カタログの下に埋もれてしまい・・・。
いつものことですが。
で、片づけを中断してパラパラ見ていると、興味を引くコラムを発見。
「音痴」は脳の空間処理能力と深い関係がある――というものです。
書いているのは、『進化しすぎた脳 』や『海馬』で知られる
脳研究者の池谷裕二さん。(じつはどっちも読んでいないのですが;)
連載コラム「ビジネス脳のススメ」の中で、『ネイチャー神経科学』誌2007年7月号に掲載された
ニュージーランド・オタゴ大学のビルキー博士の論文をとりあげています。
内容は、音痴に関する脳科学上の発見を報告したもの。
目についた部分を抜き出してみると、
- 音痴は感覚器の機能不全ではない。音そのものは脳内で正常に処理されている。
- 音痴の人は空間処理能力が低い。
- 一般に男性のほうが女性よりも空間把握に優れている。
- 音痴の人には女性が多い。
などなど。
空間処理能力の高さ(低さ)というのは、モニターに映った立体図形をぐるぐる回転させ、
その図形が別のどの図形と一致しているかを当てる「メンタル回転」テストで確認できるんだとか。
見たことがないのでよくわからないけど、テトリスの立体版みたいなものでしょうか?
で、このテストの正答率というのが、音痴の人はそうでない人の半分以下なんだそうです。
「もともと音階は空間として表現されるもの」
とは、ロンドン大学のバタワース博士の言葉。
音の高低は、楽譜なら音符の位置が上か下か、鍵盤なら弾き手の右か左かで
空間的に捉えられている――たしかにそうですね。
この空間把握能力の差が、音程感覚の差につながっている。
空間把握といえば方向音痴を思い出しますけど、音痴にも方向音痴にも女性が多いのは
単なる偶然ではなさそう。
さて、わたしの「音痴度」ですが。
「自分の音程が微妙にずれていることが自分で認識できるレベルの音痴」
とだけ申し上げておきます^^;
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ところで、ゆうべの十五夜はきれいでしたね。
カーテンを開けていたら、月の光で部屋が昼のように明るかったです。
手持ちのデジカメでは、これが限界でした